IPCCを分かりやすく解説・地球温暖化は人間活動によるものか?国際機関の見解は?

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平均気温や海水温の上昇、それに伴う氷河の減少や異常気象の発生、干ばつの増加など温暖化に伴う変化が地球環境へ深刻な影響を与えています。

2015年に採択された気候変動に関する国際条約・パリ協定では2030年までに2013年度比で26%の温室効果ガス排出量を減らすよう定められました。環境改善が世界の大きなテーマになっています。

地球環境に関する研究や調査は世界的に行われ、さまざまな機関がその研究成果を報告しています。本記事で解説するIPCCもその一つです。国際的な専門家が集まり地球温暖化についての科学的な研究が行われています。

本記事では、気候変動に関する研究へ取り組むIPCCがどのような組織なのか、どのような活動をしているのかをシンプルかつ分かりやすく解説したいと思います。



IPCCとは

IPCCは、Intergovernmental Panel on Climate Changeの略であり、日本語では「気候変動に関する政府間パネル」と呼ばれています。

1988年に世界気象機関(WMO)と国連環境計画(UNEP)により設立された組織で、現在の参加国は195か国となっています。

IPCCは人為起源による気候変動、影響、適応策及び緩和策に関し、科学的、技術的、社会経済学な評価を行うことを目的とした組織です。気候変動に関する研究成果の報告を行い、問題解決に必要な政策を示しています。

IPCCはどのような活動をしてる?

気候変動に関する知見をまとめた評価報告書を作成することがIPCCの主な活動となります。

IPCCの各国の政府から推薦された科学者の参加のもと、観測データや予測データの作成、分析、そして社会への影響や対策などを盛り込んだ評価報告書や特別報告書、技術報告書などを作成し発表を行っています。

IPCCを構成するグループ

IPCCは総会、3つの作業部会(Working Group; WG)とイベントリ・タスクフォースで構成されています。

  • 第一作業部会(WG I):気候システム及び気候変動に関する科学的知見の評価
  • 第二作業部会(WG II):気候変動に対する社会経済システムや生態系の脆弱性、気候変動の影響及び適応策の評価
  • 第三作業部会(WG III):温室効果ガスの排出抑制及び気候変動の緩和策の評価



これまでの取り組み

現在は第5次評価報告書まで作成済み、2022年の第6次評価報告書発表に向けて準備が進められています。


(図:環境省)

  • 1990年 IPCC第1次評価報告書発表
  • 1995年 IPCC第2次評価報告書発表
  • 2001年 IPCC第3次評価報告書発表
  • 2007年 IPCC第4次評価報告書発表
  • 2014年 IPCC第5次評価報告書発表

2007年に取りまとめた第4次評価報告書では、以下のように示されています。

【第4次評価報告書 概要】
気候システムの温暖化には疑う余地がない。このことは大気や海洋の世界平均温度の上昇、雪氷の広範囲にわたる 融解、世界平均海面水位の上昇が観測されていることから 今や明白である。

すべての大陸及びほとんどの海洋での観測4によって得られた証拠は、多くの自然システムが地域的な気候変動、とりわけ気温上昇の影響を受けつつあることを示している。

20世紀半ば以降に観測された世界平均気温の上昇のほとんどは、人為起源の温室効果ガス濃度の観測された増加に よってもたらされた可能性が非常に高い。過去50年にわたって、各大陸において(南極大陸を除く)、大陸平均すると、人為起源の顕著な温暖化が起こった可能性が高い

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