ファーウェイ問題まとめ

ハイテク分野で覇権を握ろうとする中国

締め出しによってそれを阻止しようとするアメリカ

これまでスパイ行為やバックドア、5G参入制限などさまざまな問題が取り上げられてきました。

最近ではアメリカのみならず、イギリスやフランスにも動きが広がっています。

混沌とする対ファーウェイとの関係は今後どうなっていくのでしょう?

これまでの経緯をまとめてみました。


アメリカ

2018年4月17日 アメリカ・安全保障上の懸念がある外国企業から通信機器を調達するのを禁じる方針を決定。

中国・ファーウェイとZTEが対象となり、これらの機器が中国政府のスパイ活動に使用されることを警戒しての動きです。

2018年12月5日 アメリカ、カナダのメディアはファーウェイ幹部・孟晩舟・最高財務責任者(CFO)を逮捕したと発表

米国によるイラン貿易制裁をくぐり抜け、製品を輸出しようとしたイラン制裁違反、金融機関への虚偽報告、通信詐欺の罪などを理由に逮捕されたと言われています。

カナダのバンクーバー空港で逮捕されたのちにアメリカへ移送。

逮捕された孟氏は、ファーウェイ 創業者・任正非の娘で同社の副会長を務めていました。


現在は保釈され、監視用のGPSを足首に着けながらカナダ・バンクーバーで滞在しています。

2019年5月15日 アメリカ・トランプ大統領は安全保障に脅威をもたらしうる外国企業の通信機器使用を禁じる大統領令に署名

同日、ファーウェイを輸出管理規則に基づく禁輸措置対象のリストに入れ、これによってアメリカの技術を使った製品をファーウェイに販売することが禁じられました。

アンドロイドOSを提供しているGoogleをはじめとする企業がファーウェイとの取引について見直し迫られ、日本国内でもファーウェイ端末が販売休止になるほどの騒ぎになりました。

2019年8月にはファーウェイ 独自OS「Harmony OS」を発表。スマートフォンやウェアラブル デバイスに搭載する方針を発表。

2020年5月15日 アメリカ・ファーウェイに対する禁輸措置を強化

アメリカの技術を用いた製造装置で生産された半導体をファーウェイへの供給することを禁じると発表しました。

これによって、ファーウェイは世界最大手の半導体製造メーカーTSMCからの電子部品の供給を受けることができなり、大きな打撃を受けることになりました。

オーストラリア

2018年8月23日 オーストラリア・政府は5Gネットワークへの参入禁止をファーウェイへ通告

「オーストラリアの法律と相反する外国政府から司法管轄外の指示を受けている可能性が大きい通信機器メーカーが関与すれば、オーストラリアの携帯電話会社が不正アクセスや干渉から5Gネットワークを守ることができなくなる可能性がある」と声明を発表しました。

イギリス

2020年7月14日 イギリス・通信各社に対し、来年以降はファーウェイの5G向け設備の購入を禁止、2027年までに完全に排除すると発表

これまではファーウェイに対して限定的な参入を認めてきたイギリスですが、ここにきて完全排除へと方針を転換しました。

新型コロナや香港の自治侵害問題なども背景にあると思われます。

なお、ファーウェイ排除には2500億円の費用が発生することや、イギリスの5Gネットワークは2年程度遅れることを発表しました。

中国は「イギリスの発展を損ねる。この決定を再考するように強く求める」と声明を発表しています。

フランス

2020年7月22日 フランス・安全保障上の危険があると判断し、ファーウェイの5G製品を2028年までに排除する意向を発表

2027年までに完全に排除すると発表したイギリスと同様の対応を発表しました。

イギリスやフランスでは、ノキアやエリクソンの製品導入を推奨する動きを展開する見通し。

通信基地局のシェア

英調査会社IHSマークイットによると2018年の通信基地局の世界シェアは、ファーウェイ(中国)が30.9%、次いでエリクソン(スウェーデン)27.0%、ノキア(フィンランド)21.9%となっています。このトップ3社で世界の8割を占めています。

ファーウェイ締め出しによってこの構図が変わるのか、それとも先進国の方針の転換または新興国への投資などでファーウェイ勢力を伸ばしていくのかが注目されます。