環境に良いの?悪いの? バイオマスを分かりやすく解説

地球環境にやさしいと知られているバイオマスですが、その中身については漠然としたイメージしか持っていない人が多いと感じます。先日もとある取引先の方が「バイオって名前がなんとなく環境によさそう」と話していました。

バイオマスをwikipediaで調べると、

by Wikipedia
バイオマス(英: biomass)とは、生態学で、特定の時点においてある空間に存在する生物(バイオ)の量を、物質(マス)の量として表現したものである。枯渇性資源ではない、現生生物体構成物質起源の産業資源をバイオマスと呼ぶ。

一方、農林水産省では

by 農林水産省
バイオマスとは、生物資源(bio)の 量(mass)を表す概念で、「再生可能な、生物由来の有機性資源で化石資 源を除いたもの」である。

と記載されています。少し表現が難しく分かりにくいところがあるかもしれません。

今回はバイオマス、特に産業で使用されるものについてシンプルかつわかりやすく解説したいと思います。



バイオマスとは

バイオマスとは、動物や植物などの生物資源のことであり、それを燃焼させてエネルギーを生み出すものがバイオマス発電です。

バイオマスは一般に化石燃料以外の燃料のことを言い、この再生可能な資源を使うことで地球にやさしい循環型社会を実現できると言われています。

動物や植物などの生物資源とは?

バイオマス発電で使用される資源は、木くずや間伐材、可燃性ごみ、廃棄される紙、家畜排せつ物、食品廃棄物、下水汚泥などです。

どうやって発電するの?


(図:SBエナジー)
生物資源を燃焼または発酵することで、タービンを回し発電を行います。

カーボンニュートラルとは

循環型社会を実現するのがカーボンニュートラルという考え方です。

バイオマス資源であれ、燃焼をさせると二酸化炭素が発生します。そうなると出てくるのが「二酸化炭素を排出するならバイオマスも環境に悪いのでは?」という疑問。

しかしバイオマスでは結果的に大気中の二酸化炭素を増やさないと言われ、これがカーボンニュートラルの考え方です。

木を燃焼する場合を考えると、木の成長過程でたくさんの二酸化炭素を吸収します。その木を燃焼した際に、二酸化炭素が放出されても吸収したものが放出されるので地球全体でみたときには二酸化炭素量は増えていないということです。プラスマイナスゼロという考え方です。



失敗に終わった「バイオマス・ニッポン総合戦略」

2002年 バイオマスを新エネルギーとして位置づけ、循環型社会を目指す長期戦略「バイオマス・ニッポン総合戦略」を閣議決定しました。これはバイオマスを国家レベルで推進しようというものでした。

多額の税金を投入したにも関わらず、バイオマス関連施設のほとんどは赤字。214事業のうち「効果あり」と報告されたのは僅か14%です。

バイオマスを推進したものの諸制度が追いついていなく、またバイオマス資源の調達の難しさや「カーボンニュートラルは詭弁だ」という意見も多くあり燃焼を正当化するだけだとも言われています。