良品計画とはどんな会社?
良品計画は、無印良品やMUJIブランドの小売店舗・商品開発と製造・販売を展開する専門小売企業です。
1980年12月、株式会社西友のプライベートブランドとして40品目でデビューした「無印良品」は、現在では約7,000品目を展開するブランドへと成長。1989年には西友から独立し(株)良品計画を設立しました。
当時から現在の商品に通じる「素材の選択」「工程の点検」「包装の簡略化」を守った実質本位の商品を販売していました。
1998年には東京証券取引所第二部へ上場、2年後の2000年には第一部上場を果たしています。
2000年以降は積極的に海進出を行い、各国で現地法人を設立。
最近では、2019年に世界旗艦店「無印良品 銀座」、「MUJI Diner」、日本初「MUJI HOTEL GINZA」などをオープンしました。
What is MUJI
無印良品が目指しているのは「これがいい」ではなく「これでいい」という理性的な満足感をお客さまに持っていただくことです。
「これがいい」には微かなエゴイズムや不協和が含まれますが「これでいい」には抑制や譲歩を含んだ理性が働いています。
しかしながら「で」の中には、あきらめや小さな不満足が含まれるかもしれません。
無印良品は「で」の中にある小さな不満足を払拭し、明晰で自信に満ちた「これでいい」の次元を目指します。
公式サイトの「What is MUJI」ページに記載されているお気に入りの文章。“明晰で自信に満ちた「これでいい」”っていうのが無印良品のあり方を表していますね。
使い勝手の良い無印良品の商品はこういった想いで作られているのですね。
企業理念(良品ビジョン)
「良品」には、
あらかじめ用意された正解はない。
しかし、自ら問いかければ、
無限の可能性が見えてくる。
良品計画の事業
現在、無印良品やMUJIブランドの店舗数は、国内 437店舗、海外30カ国 556店舗を展開しています。
また2020年5月1日には、無印良品の商品のAmazon販売を開始。取り扱い商品は暮らしの必需品である化粧品、日用品、収納用品を中心に約250点でスタート。今後、段階的に品揃えを拡大していくとのこと。
財務データ
売り上げは直近4年間は順調に伸びてきていますが、営業利益は8.3%へ低下。
増収でありながらも減益となった理由は、「無印良品週間」など販促施策を多用したことによる利益率の低下や、過剰な商品在庫を抱え込んでしまったこと、海外出店における経費、韓国や香港における社会情勢の影響をうけたものと説明されています。
ROEは11.8%へ低下。良品計画では、ROEは15%以上の維持を目標に事業運営を行っています。
自己資本比率 66.6%
1株当たり純資産 775.77円
1株当たり当期純利益 88.29円[/memo]
株価推移
2018年6月には4,000円を超えるまで上昇しましたが、その後株価は低下。2019年後半から2020年にかけて回復してきたところでしたが、新型コロナの影響により一時1,000円を下回るまで下がりました。
現在は、大きな変動なくコロナ前の水準にまでゆっくりと戻ろうとしています。その安定性から初心者にも安心して投資できる銘柄としても評価が高いです。
経営状況
中長期目標として売り上げ5000億円、営業利益600億円、ROE15%以上、店舗数1200を目指していましたが、新型コロナウイルスの影響によりこれらの達成は困難になると予想されます。現時点では多くの企業と同様に見通しが立てれない状況と思われます。
今後は、生活の基本領域となる商品、食との関わり合いを強めることで無印良品の価値を訴えていくモデルを展開。店舗のみならずオンラインなど販売チャネルを増やした戦略を進めていくとのこと。
躍進するマーケティングツール
無印良品では、顧客動向を可視化できるツールとしてモバイルアプリ 「MUJI Passport」を2013年にリリースしました。
アプリのダウンロード数は徐々に伸びていき、日本国内では累計1676万ダウンロードを記録。既存顧客の深掘りを通じたマーケティング活動への活用、新規ファンの獲得による会員数の増加へとつながっています。
おまけ
2020年5月20日に発売されたコオロギせんべい。売れすぎて品切れのようです。
無印良品のコオロギせんべいは、徳島大学の研究をベースに量産された食用コオロギを使用しています。おいしく食べていただけるよう、コオロギをパウダー状にしてせんべいに練りこみ、コオロギの味を活かすために余計な原料を使わず、シンプルな配合にしました。エビのような香ばしい風味が特長です。