古代の日本がわかる事典
著者 北川隆三郎
[出版社説明]
遺跡の発掘調査の進展などにより、謎が多かった縄文~古墳時代についても、当時の人びとの暮らしぶりが明らかになってきました。このような成果を紹介しつつ、縄文土器の模様から見えてくる「古代人の世界観」など、精神的な側面も探っていきます。
本書は、縄文から古墳時代までの古代の文明をざっくりと解説する歴史書です。
歴史入門書を読んだ次の一冊という位置付けが合うように感じました。
最近は新たな歴史研究でわかってきたことも多く、弥生時代は紀元前500くらいからだと考えられていたが、実際は紀元前1000年からだということがはっきりしてきたことや、渡来系弥生人と縄文人とのハイブリッドが現代の日本であるなど興味深かったです。
また、古墳時代では、被葬者に使えていた者を生きたまま埋める「人身御供」が行われていたと日本書紀に記載されています。第11代垂仁天皇がこの風習を嫌い、人の代わりに埴輪を埋めることに変わったとされていますが、考古学的にはこのような証拠はでていないよう。
味気ない史実の羅列でなく、興味深いエピソードが散りばめられているのでどんどんと読み進めることができました。
はじめに
第1章 注目を集める日本の古代研究
第2章 ざっくりつかむ縄文・弥生時代
第3章 ざっくりつかむ古墳時代
第4章 日本の古代をめぐるさまざまな論点
第5章 古代を堪能できるおすすめスポット